来るべき首都直下型地震に備えて

Written by ちゅ~ん

 地震大国日本で暮らす以上、大地震から逃れる事はできない。地震の専門家によると首都直下型地震が発生する確率は「今後30年以内に70%」などと予測されているが、実はよくよく考えるとそれは何の意味もなさないように思える。なぜならば地震はいつ発生してもおかしくないからだ。従って我々は予測がどのようなものであろうと、いつ発生しても被害を最小限に抑えるための「備え」と、地震発生後の「行動」を心得ておかなければならない。

東京近郊で阪神淡路大震災クラスの地震を想定すると、「備え」としては水と食料は1週間分が望ましいとは思われるが、一般的な家庭では保管場所の問題もあるため最低限3日分は備えたい。阪神淡路大震災の被災直後の状況では、支援物資が避難所に届くまでに1週間かかるところもあったようだ。支援物資は十分あるのに道路が崩壊して運べない・運び手がいない・行政の問題で配送が遅延していたなどがある。最低限3日分と言ったのは、平時に考える「3日分の食糧」があれば、緊急時には1食の量を減らして1週間はもたつことができるであろうというものだ。一方で地震発生後の「行動」としては、津波や火災の危険がある場合は避難をする事。建物の崩壊の危険があれば避難する事になるだろう。いずれにせよ地震後の行動は周囲の状況をよく観察し、適切な判断が必要になるだろう。

最も重要なこととしては、現実に目を背けず来るべき首都直下型地震に備え、誰もが実行可能である「食糧の備蓄」だけでも整えておきたい。これだけで災害発生直後の混乱を緩和することができ、救援食糧を本当に必要な人に優先することができる。同時に、人的リソースを救助・救命や被災者の治療に向けることもできる。

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